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アウトプレースメント(再就職支援)とは? 実施条件やプロセスなどを解説

業績悪化や組織の再編成などによる人員削減を目的として、従業員の希望退職を募集するケースがあります。

従業員の理解を得ながら円満に退職を進めるためには、アウトプレースメントと呼ばれる取り組みが有効です。

この記事では、アウトプレースメントの基本と実施プロセス、注意点などをまとめて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.アウトプレースメントとは
  2. 2.アウトプレースメントを実施する3つの条件
    1. 2.1.①企業都合の人員削減で退職すること
    2. 2.2.②企業がアウトプレースメントの制度を採用していること
    3. 2.3.③退職対象者がアウトプレースメントを希望すること
  3. 3.アウトプレースメントサービスの流れ
    1. 3.1.①対象者とのカウンセリング
    2. 3.2.②履歴書作成・面接指導
    3. 3.3.③選考対策
    4. 3.4.④入社手続き・再支援
    5. 3.5.⑤再就職後のアフターフォロー
  4. 4.アウトプレースメントを導入する際の注意点
    1. 4.1.①コストを事前に算出する
    2. 4.2.②再就職を確約しない
  5. 5.まとめ


アウトプレースメントとは

アウトプレースメントとは、人員削減の対象となった従業員に対し、外部の人材サービス会社などを利用して、再就職のための支援を行うことです。経営悪化や雇用調整を理由に希望退職・整理解雇を実施する際に行われます。

このような企業都合による人員削減は従業員の理解を得られずにトラブルに発展するケースも少なくありません。労使間のトラブルを防ぎ、双方円満な退職へとつなげるためにアウトプレースメントの実施が有効です。


▼アウトプレースメントで行うこと

  • 対象者へのカウンセリング
  • 履歴書の作成や面接の指導
  • スキルアップ講座の実施   など

アウトプレースメントの実施により、退職への精神的不安を低減させ、前向きな転職活動へとつなげられます。



アウトプレースメントを実施する3つの条件

アウトプレースメントの実施には以下の3つの条件を満たしている必要があります。


①企業都合の人員削減で退職すること

1つ目の条件は、再就職支援の対象が企業都合の人員削減であることです。

企業都合の人員削減には早期退職制度による希望退職やリストラなどが挙げられます。通常の転職・退職はアウトプレースメントの対象とはなりません。


②企業がアウトプレースメントの制度を採用していること

2つ目の条件は、企業がアウトプレースメントの制度を採用していることです。企業都合の人員削減であっても、退職対象者の希望のみでアウトプレースメントを実施することはできません。


③退職対象者がアウトプレースメントを希望すること

3つ目の条件は、アウトプレースメントの実施について労使間で合意を得ることです。そのため、退職対象者が希望しない場合には導入できません。早期退職や解雇に対する再就職支援と理解を得たうえで進める必要があります。



アウトプレースメントサービスの流れ

ここからは、アウトプレースメントサービスの流れを5つのステップに分けて解説します。


①対象者とのカウンセリング

まずは、退職対象者へのカウンセリングを実施します。再就職に向けて対象者と以下のような事項を取り決めます。

  • 再就職支援に対する合意形成
  • 再就職までのスケジュール確認
  • 対象者の自己分析(現状スキル、職歴などの棚卸)
  • 再就職に対する目標設定(希望する職種、業種)

自己分析や目標設定を行ったのち、対象者に適した転職先の情報提供を行います。


②履歴書作成・面接指導

再就職にあたって必要になる履歴書・職務経歴書の書き方や面接の指導を実施します。

ここでの目的は選考で活用できるノウハウを退職対象者に習得してもらうことです。選考書類の説明をはじめ、自己アピール、質疑応答などのトレーニングが挙げられます。


③選考対策

本格的な選考に進む前に、退職対象者の選考対策を実施します。直前の面接練習をはじめ、選考スケジュール確認を行い、安心して選考に進めるようサポートします。

また、転職先となる企業の求人情報や企業内容などを対象者に案内して、従業員の希望条件とマッチしているか、企業の応募条件を満たしているかなどの最終確認もこのポイントで行います。


④入社手続き・再支援

選考が終わった後は、求人先や退職対象者に対して採用に関する意思確認・交渉などを行います。その後、採用・内定通知を受領する場合には、雇用契約書の案内に進みます。

なお、仮に採用まで至らなかった場合は再支援を実施することになります。


⑤再就職後のアフターフォロー

退職対象者が再就職できた後は、転職先での勤務や人間関係などのフォローを実施します。再就職後の不安やストレスを軽減して、早期退職を防ぐことが目的です。



アウトプレースメントを導入する際の注意点

企業がアウトプレースメントを導入するときは、以下の2つの注意点があります。


①コストを事前に算出する

アウトプレースメントを導入するにあたり、外部会社への委託費用は、年間で対象者一人あたり50~100万円ほどとされています。また、早期退職やリストラの場合は対象者に対する優遇措置として退職金を支払うケースもあります。

思わぬコスト負担が発生しないように、人員削減する対象者の人数を決定したうえで、アウトプレースメント費用や退職金を算出しておくことが重要です。


②再就職を確約しない

アウトプレースメントは、再就職を確約する制度ではありません。従業員のなかには、再就職が保証されていると認識している人もいるため注意が必要です。

労使間で退職について合意形成を行う際は「必ずしも再就職できる制度ではない」ということを伝えて同意を得ておく必要があります。



まとめ

早期退職やリストラによる人員削減を行う際、従業員とのトラブルを防ぐためには再就職を支援するアウトプレースメントの実施が有効といえます。

再就職をサポートすることで、退職に対する不安や労使間の摩擦を軽減してスムーズに合意形成を図ることが可能です。

エンリージョン』のアウトプレースメントサービスでは、対象者へのカウンセリングから選考対策、再就職後のフォローまで一貫してサポートしております。再就職に至るまでのプロセスをバックアップすることで、双方が納得して円満な退職につなげます。

経営悪化や組織再編成などを目的に人員削減を考えている企業さまは、アウトプレースメントの導入を検討されてはいかがでしょうか。